
近年、事業の拡大やガバナンス体制の強化を目指し、新規上場(IPO)を経営戦略の選択肢として検討される中小企業経営者様が増加しております。一方で、「自社の規模で上場準備が進められるのだろうか」「一般市場の審査基準やコスト負担が高まっているのではないか」といった不安のお声をお聞きする機会も少なくありません。
実際に近年の株式市場の動きを紐解きますと、上場環境には大きな構造変化が生じていることが伺えます。
データで見る2026年上半期のIPO市場動向
2026年上半期(1〜6月)の新規上場動向を確認しますと、一般市場への新規上場企業数は17社にとどまり、前年同期の28社から11社減少する結果となりました。特に東証グロース市場への新規上場は11社(前年同期は18社)へと減少し、慎重な姿勢が続いている様子が見受けられます。
その背景には、東京証券取引所等によるグロース市場の上場維持基準100億円や、ガバナンス強化や会計不正リスクへの対応要求の高まり、主幹事証券会社や監査法人による審査・監査体制の厳格化などが影響していると考えられます。
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市場区分 |
2025年上半期 |
2026年上半期 |
増減 |
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一般市場(合計) |
28社 |
17社 |
-11社 |
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└ 東証グロース |
18社 |
11社 |
-7社 |
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TOKYO PRO Market |
21社 |
24社 |
+3社 |
一方で、プロ投資家向け市場であるTOKYO PRO Market(以下、TPM)への新規上場企業数は24社に達し、前年同期(21社)を上回るペースで推移しております。2025年通期に続き、2026年上半期におきましても「東証グロース市場の新規上場社数をTPMが上回る」という状況が定着しつつあり、中堅・中小企業の上場における有力な選択肢として存在感を高めていると言えそうです。
検討すべきは「グロースvsTPM」ではなく「未上場vsTPM」
上場を検討される際、「グロース市場とTPMのどちらを目指すべきか」という比較で悩まれるケースが少なくありません。しかし、企業の持続的な成長(サステナグロース)を追求する上では、視点を変え、「未上場のまま事業を継続するのか」それとも「TPMを活用して上場企業として事業を伸ばすのか」という対比で経営戦略を再考することが有用であると考えられます。
TPM上場企業の開示資料や成果分析データによりますと、上場を果たした企業の上場目的および実際の成果として、以下のような傾向が確認されております。
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社会的信用・知名度の向上(上場目的該当率100%):公的市場への上場により、ステークホルダーからの客観的信頼を獲得。
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事業・収益の拡大(上場成果実感 約55%):信用力向上をテコにした大手企業や官公庁との取引増加、新規顧客の開拓。
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人材採用・確保の成果(上場成果実感 約54%):上場企業のステータスによる応募数の増加や、即戦力・専門人材の獲得。
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ガバナンス・内部管理の強化(上場成果実感 約41%):業務プロセスの見える化や決算早期化など、属人的経営からの脱却。
(TOKYO PRO Market上場企業の「上場目的」および「成果」に関する開示データ140社分を船井総研で集計)
このように、TPM上場は単なる通過点や資金調達のみを目的とするものではなく、「会社の社会的信用を高め、事業成長や採用力を一気に加速させるための経営ツール」として機能している実態が浮かび上がってまいります。
IPO勉強会開催のご案内:先行企業の事例に学ぶ
「他社はどのような決断をし、上場後にどのような変化があったのか」というリアルな実話をお聞きいただく機会として、船井総研ではIPO分科会という勉強会を開催しています。
今回は、2025年5月にTOKYO PRO Marketへの上場を果たされた株式会社GROWTH POWER 代表取締役社長 西島直宏 氏をお迎えいたします。
講演テーマ・注目のポイント
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親会社が上場会社であるにもかかわらず、なぜ子会社単体でTPM上場を選んだのか
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上場準備を通じて感じたTOKYO PRO Marketならではの魅力と活用価値
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上場を果たしたことで、社内のモチベーション、採用活動、取引先開拓にどのような具体的変化が生じたのか
親会社が既に上場しているという独自の環境下にありながら、あえて子会社としてTPM上場を決断された背景や、上場会社の子会社、未上場時代と比較した上場後の具体的な変化について、経営者ご本人の視点から直接お話しいただきます。数字や制度の解説だけでは見えにくい、「経営者が体感した上場後の手応えと課題」を直接お聞きいただける貴重な機会となるかと存じます。
J-Adviser・経営コンサルタントとして
変化の激しい現代において、自社の経営基盤を強固にし、サステナブルな成長軌道を描くための手段は一つではありません。未上場企業のまま独自のペースで事業を進める選択肢もあれば、TPMというプラットフォームを活用して対外的な信頼と体制構築を急速に進める選択肢も存在します。
「自社にとってどのような成長戦略が最適なのか」「他社の具体的なプロセスを聞いてみたい」とお考えの経営者様におかれましては、ぜひ本勉強会をご活用いただき、今後の経営のヒントとしてお役立ていただけますと幸いです。

■ 開催概要・お申し込み方法
上場会社の子会社がなぜTPM上場を選んだのか?社長が語る本音のメリットとコストの真実
ゲスト:株式会社GROWTH POWER 代表取締役社長 西島直宏 様
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日時:10月07日(水)
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会場:船井総研東京本社 八重洲ミッドタウン
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対象:中小企業・ベンチャー企業の経営者、役員、幹部様
1社で2名までご参加可能
→お申込み
https://study.funaisoken.co.jp/pages/ipo-016224-vi-ipo-s082









