新規上場(IPO)の
ご相談はこちら(受付時間 平日 9:45 - 17:30)
IPOコラム
IPO準備における内部監査の外部活用(アウトソーシング)
■ 本題とは別に、IPO準備における内部監査関連のコラム掲載しておりますので、ご覧ください。
▶ IPO準備における内部監査とは ▶ IPO準備における内部監査運用前に確認すべき主なポイント ▶ IPO準備における内部監査のスケジュール ▶内部監査を実施する上での社内諸規程の確認・整備(改訂)のポイント ▶ IPOにおいて「内部監査」に役立つ資格 ▶社長が知っておくべきIPO準備における内部監査のコスト |
Table of Contents
1.内部監査における外部活用(アウトソーシング)
会社の本業外の業務は外部活用 (アウトソーシング)する会社が増えてきました。
例えば、管理部門が行う「人材採用・育成」や「給与計算」、「棚卸し」等の業務などがその代表です。その理由としては、本業以外の業務ということの他に、社内にその業務を経験したもしくは知見がある社員がいないということもあります。
外部活用(アウトソーシング)する業務の対象としては、内部監査も例外ではありません。
2.内部監査で外部活用(アウトソーシング)が可能な理由
そもそも内部監査の外部活用(アウトソーシング)が、「ガバナンス的に問題ないのか?」「証券取引所等は認めてくれるのか?」という疑問がありますよね。
このことについては、証券取引所が発行している「上場ガイドブック」にも取引所審査のポイントとして、「内部監査業務をアウトソーシングする場合は公正・独立性は担保されると考えられますが、アウトソーシング先任せにせず、社長等が内部監査の重要性を認識したうえで主体的に関与しているかどうかを確認します。」とあり、証券取引所も認めています。
「新規上場ガイドブック」 └ Ⅵ 上場審査に関するQ&A └(6)内部監査について(123P) Q16 当社は従業員数が少数であり、事業運営も1箇所で行っているため、独立した内部監 査部門を有していません。事前チェックリスト2(5)③に「内部監査部門を設けて いない場合は、代替的な手段をとっていますか。」とありますが、ここでいう代替的な 手段とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。 A16 一般的には、内部監査人として適切と考えられる方を任命し、内部監査を行わせます。ただし、その方の所属部門については、他の部門から内部監査人を任命し、内部監査を行わせることとなります。 その他、内部監査業務をアウトソーシングすることも考えられます。 その場合には、内部監査業務をアウトソーサー任せにせず、社長等が内部監査の重要性を認識したうえで主体的に関与しているかどうかを確認します。 |
引用元:東京証券取引所【新規上場ガイドブック】
https://www.jpx.co.jp/equities/listing-on-tse/new/guide-new/nlsgeu000005p64a-att/nlsgeu000005p6az.pdf
3.内部監査の外部活用(アウトソーシング)のメリット
前述のとおり、アウトソーシングには、会社の本業に集中できるというメリットや専門性を外部から補充できるといったメリットがあります。また、外部の第三者を活用することで、客観性を担保するとこもできます。
具体的には、コスト面で内部監査の経験者を新たに採用するより低く抑えられる点があげられます。会社の事業内容や規模(拠点数など)にもよりますが、内部監査の外部活用(アウトソーシング)は、一般的な水準の人員を1名雇用(採用)するよりも安い費用水準でできている点です。
また、クオリティ面でも内部監査業務経験の浅い担当者が行なうことで、IPO視点においてポイントが押さえられておらず、ガバナンスとして事足りておらず、主幹事証券会社に指摘されるというケースもあります。
そこで、社外のアウトソーシング先の経験豊富な専門家であれば内部監査の品質の担保ができることらより要点も押さえられ、内部監査と言いつつ外部監査の様な緊張感を現場が持つため、ガバナンスの観点からも牽制が効いてきます。
管理部門や営業部門の担当者が兼任で回せるならコスト面では良いのかも知れませんが、IPOは内部監査だけでなく準備・構築すべき内容(上場審査書類作成含む)は多岐にわたります。つまり、人員が限られているため、IPO以外のプライオリティとして高い「本業」の通常業務でも、特にIPO準備期間中はかなりの負荷がありますので、事業部門側の部門長ならびにスタッフは内部監査業務への対応が手薄となるケースを良く耳にします。
前述したとおり、外部活用(アウトソーシング)のメリットは、自社で対応するより、外部に委託する方が結果的にコストが安くなることが想定され 、その分の人的資源をコア業務(本業)に集中させ、本業に専念できることにあると言えます。
【外部活用(アウトソーシング)のメリット】 ▶ コスト ▶ 品質の担保 ▶ 人的資源をコア業務(本業)に集中 ▶ ガバナンスの観点からも牽制 (第三者の目) ▶ 本業に専念できる |
最後に
株式会社船井総合研究所では、上場準備会社様に向けた『IPO準備で内部監査をアウトソースする3つのメリットとは?』と題したセミナーを開催し、今後も定期的に「内部監査関連のセミナー」を実施予定です。
今現在、上場準備中で、直前々々期(n-3)のタイミングの会社様におかれましては、すぐにでも内部監査構築に向けての準備を始めることを推奨します。
また、「内部監査」のみならず、IPO準備全般について弊社の専任コンサルタントは、実際に事業会社にてIPO準備に携わった(CFOや上場準備責任者等)経験者が在籍しておりますので、お気軽にお問合せください
【最新IPOコラム】
公式X(エックス:旧Twitter) おすすめコラム・セミナー情報を通知します
Tweets by funaisokenIPO公式facebookおすすめコラム・セミナー情報を通知します