新規上場(IPO)の
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IPOコラム
「IPO を目指す」と「業績が伸びる」はどう関係しているか
「IPOを目指す」と「業績が伸びる」は関係ないように思われるかもしれませんが、うまく連携させることで上場した会社があります。「IPOを目指すことで業績が伸びた」とも表現されていました。
Table of Contents
IPO(新規上場)するために必要な業績
どの市場への上場を目指すか(TOKYO PRO Marketか、東証グロース市場かスタンダード市場か、または地方市場か)により、IPOに求められる業績水準というのは異なってます。逆に言うと、求められる業績を残さないとIPOできないということになります。皆さんは毎年売上や利益の目標を立てられていると思いますが、仮にIPOを目指していて、その目標が未達となった場合にIPO自体も延期せざるを得なくなるため経営者として強くコミットする必要があります。
IPO(新規上場)するために求められる予実管理
いずれの市場へのIPOを目指す場合でも一定の予算作成能力、予実管理能力が求められます。
■予算作成能力
精度の高い予算を作成することができるかです。なんとなく昨対比10%増、などといった予算の作り方ではなく、過去の実績データなどを元にロジカルに作成し、精度の高い予算を作成する必要があります。もちろん、内部環境だけでなく、外部環境も考慮する必要があります。また、社長のトップダウンだけでなく、現場のボトムアップの要素も入れて作成することで、根性論や努力目標ではなく、現実的に実現可能な予算とする必要があります。
■予実管理能力
過去の実績データなどを元にロジカルに作成したとしても、様々な要因で予算と実績に乖離が生じてきます。その際に、月次で予実分析を行い、乖離の要因を分析し、月次だけでなく年間予算での乖離が多くなった際には、年間予算の見直しをタイムリーに行う必要があります。
上場準備中に業績が届かず上場できない場合の例として
・人件費負担が重く利益がでなかった
・広告宣伝費の費用対効果が想定を下回り売り上げが伸びなかった
などがありますが、毎月の予実分析により乖離した要因を把握することで、早い段階から年間の着地見込みを確認できるようになり、全社的な投資などのアクションプランをタイムリーに軌道修正することができるようになります。
上記以外にもIPO(新規上場)準備のプロセスにおいては予算に関して求められるものが多くあります。これらは単にIPOのために必要なことではなく、上場後のことを見据えて求められることであり、必然的に予算管理体制が強化されるだけでなく、予算達成に対して、経営陣だけでなく全社的に取り組むことができるような仕組みが構築されることになります。
IPOを目指すことで業績が伸びて新規上場
5年間で、TOKYO PRO Market、名証ネクスト、東証グロース市場と3度IPOした会社の場合、「IPOを目指すことで業績が伸びた」とも表現されていましたが、
・それぞれの市場のIPO(新規上場)するために必要な業績を明確に設定し、「IPO(新規上場)するためにはこの業績が必要」と経営者だけでなく、全社的に強くコミット
・IPO準備のプロセスで予実管理体制を整えたことで、精度の高い先を見通した投資の意思決定などができた
ということで上場が実現できたのではないかと考えられます。
これからIPO(新規上場)を目指そうと考えている経営者の方には、ぜひ、IPO(新規上場)だけでなく、IPO準備のプロセス自体もうまく活用して、社内管理体制の整備などを進め、事業規模の拡大につなげる、という視点も持っていただけますとありがたいです。
2023年10月のIPO分科会では、2000年2月設立後、長年、IPO(新規上場)を目指して取り組み上場された、
・2020 年 12 月 TOKYO PRO Market上場
・2021年9月 福証Qボード上場
本社が静岡県三島市の株式会社Geolocation Technologyの山本社長をゲスト講師に上場までのプロセスをお話しいただきます。ぜひご参加いただければと存じます。
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