IPOコラム

IPO準備で気を付けるべきデジタルリスクとは?


デジタル化が急速に進む現代社会において、インターネット上における企業の炎上や情報漏洩といった問題が増加しています。

IPO準備を進める経営者の中にも
・社内情報や技術の流出を防ぎたい
・インターネット上の風評被害・誹謗中傷を防ぎたい
といったお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、企業におけるインターネット上のリスクとその対策について解説します。

1.企業が知っておくべきインターネット上のリスク


①情報漏洩

 企業の情報が漏洩する原因として、サイバー攻撃があります。サイバー攻撃とは、スマホやPCといった情報端末に対して、ネットワークを通じて破壊活動やデータの窃取、改ざんを行うことです。サイバー攻撃の目的は主に、金銭目的のものもあれば、イタズラで行われる犯行も多くあります。サイバー攻撃の手段も様々で、取引先を装い悪意のあるファイルを添付したメールを送信し、情報端末を感染させようとする「標的型攻撃」や、外部からIDやパスワードを解析し、サーバーに侵入して機密情報を盗み出し、改ざんする「不正アクセス」などがあります。

 また、外部だけでなく社内から情報が漏洩するケースもあります。原因としては主に、従業員によるメールの誤送信や、PCやスマホの紛失が挙げられます。

②ネット炎上

 SNSにおける不適切な投稿によって、企業に批判が集中し「炎上」する事例も増加しています。従業員の軽はずみな投稿が拡散され、企業のブランドを損なうケースも少なくありません。

 また、企業が炎上すると、それについて調べる人が増加します。その結果、「企業名」と「炎上」のキーワードが結び付けられ、「企業名」と打つだけで「炎上」というキーワードを予測するようになります。すると、企業の炎上を知らない人にも炎上の事実が知らされることになります。これを「サジェスト汚染」と呼び、ネガティブな予測が出ないように対策する必要があります。

上記はあくまでも一例であり、その他SNS利用から派生するリスクなどインターネット上のリスクは多数潜在します。

2.企業がとるべきデジタルリスク対策


 企業がとるべき対策について、社内における従業員教育の徹底が挙げられます。不審なメールは開かないよう促す、SNS上で会社に関する発言を禁止する、機密情報の取り扱いについて指導するといった対策を通じてデジタルリスクを未然に防ぐことができます。
 また、外部サービスを活用してインターネット上のリスクを対策することも可能です。

・内部ログを活用し、持ち出しなどによる情報漏洩のリスク検知をサポート。
・所属を開示してる従業員SNSアカウントの実態調査を行い、SNSやWeb上の投稿のリスクの早期発見をサポート。
・風評被害となり得る誤った情報が再度表示されないよう、Web上における情報発信強化の支援。

これらのサービスを活用することでインターネット上の予期せぬトラブルを未然に防ぐことができます。

3.まとめ


いかがでしたでしょうか。今回は企業におけるインターネット上のリスクとその対策についてお話をさせていただきました。

Youtubeにて、株式会社エルテス様主催のセミナー「IPO準備中の企業が知っておくべきこと~N-3期に必要な準備と特有のデジタルリスクについて解説〜」で船井総研のコンサルタントが登壇させていただいた時の動画をアップしております。

動画では、上場準備の初期段階で取り組むべき①レピュテーションリスク、②関連当事者取引、③反社チェックについてお話しております。

上場準備を進められている経営者の方や上場準備責任者の方は、是非ご覧ください。