株式会社タウンズ IPO(新規上場)承認

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執筆者船井総研 IPO支援室
コラムテーマ新規上場企業紹介
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静岡県に本社を置く株式会社タウンズのスタンダード市場への上場が、2024年5月17日に承認されましたので、概要などをまとめました。









【会社名】    株式会社タウンズ
【代表取締役社長】  野中雅貴
【社員数】 243人(単体)
【事業内容】 体外診断用医薬品、研究用試薬等の開発、製造及び販売事業 
【HP】 https://www.tauns.co.jp/
【上場承認日】 2024年5月17日
【上場予定日】 2024年6月20日
【上場市場】 スタンダード市場
【業績】 2023年6月期(単体)
 売上高 15,673,099千円
 経常利益 4,953,451千円
【主幹事証券】 大和証券株式会社、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
【監査法人】 EY新日本有限責任監査監査法人



【特徴】
感染症臨床検査用の抗原検査キットメーカーとして、創業以来30年以上の長きにわたり、さまざまな分析技術を応用した体外診断用医薬品等を製造し、国内を中心として海外にも販売しております。医薬品卸売販売業者を通じてエンドユーザーとして病院及び開業医のみならず、WHOなどの国際機関、研究機関やバイオベンチャー企業などにも製品を提供し、事業活動を行っております。主力製品は、イムノクロマト法※を利用することで、特別な装置を必要とせず患者のそばで迅速な診断を可能な抗原検査キットです。


直前々期である2022年6月期時点では、新型コロナウイルス感染症流行の影響で厚生労働省への売上割合が48.2%となっていましたが、その後同省への売上げはなく、直前期である2023年6月期では1社への売上げが73.0%となり申請期でも半期時点で55.4%となっています。


2023年4月には国内初となる唾液を適用検体種とする新製品「イムノエース®SARS-CoV-2 Saliva」を発売したほか、新型コロナウイルス抗原検査キットの自治体向け販売の影響も奏功した結果、直前期である2023年6月期の売上高は15,673,099千円(前年同期比10.2%減)、営業利益は4,967,275千円(前年同期比55.6%減)、経常利益は4,953,451千円(対前年同期比55.8%減)、当期純利益は3,034,863千円(前年同期比32.3%減)となりました。


※イムノクロマト法:この方法を利用した代表的な検査薬としては、薬局などで広く販売されている妊娠診断薬が挙げられます。この検査法のおおまかな原理は、以下のとおりになります。①テストプレートの試料滴下部に検体を滴下すると、検体はテストストリップへ浸透します。検体中の標的抗原は、コロイド等に標識された標識抗体との反応が始まります。この標識抗体は、標的抗原に対して特異的に結合する抗体を使用しています。②標的抗原と標識抗体を含む溶液はメンブレン内を毛細管現象により展開しながら、さらに標的抗原と標識抗体との反応が進みます。③標識抗体と反応した標的抗原の複合体は、メンブレン上に固定化された抗体(判定ライン)と標的抗原が反応し標識抗体と標的抗原の複合体が捕捉されます。この結果、判定ライン上に標識物が集積しラインとして目視判定が可能となります。④標的抗原と反応しなかった標識抗体は、標識抗体認識抗体(コントロールライン)と反応し、標識物が集積しラインとして目視判定が可能となり、検査が正常に機能したことを示します。陽性であれば2本のライン、陰性であれば1本のラインが出現、出現したラインを目視で確認するだけの簡便な検査法です。




【株主構成】


株主構成としては、CITIC Capital Japan Partners III, L.P.が55.26%、代表取締役社長である野中雅貴氏が30.82%、Ariake-T1 投資事業有限責任組合が5.56%、株式会社くふうカンパニーが2.78%、Ariake Secondary Fund I LP(常任代理人あいざわアセットマネジメント株式会社)が0.56%となっております。


またストックオプション制度を採用しており、過去3回の新株予約権を発行しております。




【沿革】



1987年4月 体外診断用医薬品※1、研究用試薬及び各種分析用試薬の研究開発、中間体の製造を事業として、株式会社
タウンズを設立
1991年3月 株式会社アルノホールディングスを設立
1991年3月 株式会社ビーエルを設立
2001年2月 静岡県沼津市小諏訪に診断薬工場「ぬまづ工場」を新築
2002年10月 開発部門を株式会社ビーエルに移転
2012年5月 静岡県伊豆の国市に「神島工場」を新設
2012年7月 ISO13485認証取得※2
2016年4月 株式会社アルノジャパンを設立し、CITIC(現Trustar) Groupが資本参加
2016年4月 株式会社アルノを設立
2016年7月 株式会社アルノが株式会社アルノホールディングスを吸収合併
2016年7月 株式会社アルノ、株式会社タウンズ、株式会社ビーエルの3社が株式会社アルノを存続会社とする合併を行い、
社名を株式会社タウンズに変更
2016年7月 株式会社アルノジャパンが株式会社タウンズ株式を取得し、完全子会社化
2016年12月 株式会社アルノジャパンが社名を株式会社タウンズホールディングスに変更
2020年4月 業容拡大に伴い静岡県駿東郡清水町に清水町事業所(R&Dセンター)を開設
2021年7月 株式会社タウンズホールディングスが株式会社タウンズを吸収合併し、社名を株式会社タウンズに変更


※1 体外診断用医薬品:人に由来する試料(血液、体液、尿、便など)を検体とし、検体中の物質等を検出又は測定することにより、疾病の診断を補助する検査薬であり、厚生労働省より認証や承認を受け、臨床的有用性が認められた製品として市場に販売できること、保険適用の対象となるものと定義されます。一方、研究用試薬は厚生労働省より認証や承認を受けておらず、保険適用は非対象であり、研究を目的とした検査薬となります。



※2 ISO13485:医療機器や体外診断用医薬品の品質保証のための国際標準規格です。『Medical devices-Quality management systems-Requirements for regulatory purposes』(医療機器-品質マネジメントシステム-規制目的のための要求事項)と題されています。海外向け販売においては、製造販売元として当社に必ず求められる規格でもあります。








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執筆者 : 船井総研 IPO支援室

中堅・中小企業のIPO支援に特化した専門家集団です。証券会社出身者等の知見を活かし、具体的な実行プランの策定から審査通過まで一貫して伴走。優先順位を明確にした支援で、確実な上場実現をサポートします。