
2025年の国内IPO市場は二極化の様相を呈しました。東証グロース市場等の上場維持基準が変更された影響もあり、一般市場への新規上場件数は66社と前年(86社)から約3割減少しました。その一方で、準備の柔軟性が比較的高く、ステップアップの登竜門としても注目されるTOKYO PRO Market(TPM)への上場件数は年間46社に達し、増加傾向を見せています。
このようにIPOの選択肢が多様化する中、これから上場準備を本格化させる経営者が直面するのが「自社はどの市場を目指し、何から手をつけるべきか」という問いです。どの市場を選ぶにせよ、上場企業に相応しい管理体制を構築するハードルは決して低くありません。今回は、準備を本格化させるこのタイミングで、経営者が今すぐ注力すべき実務のポイントをお伝えします。
自社の成長戦略に合わせた「市場選び」とロードマップ策定
一般市場(グロース、スタンダード等)を目指すのか、まずはTPM上場を経て組織基盤を固めるのかによって、必要となる準備期間やガバナンスの要求水準、監査法人の選定基準は大きく変わります。自社の資金調達ニーズや組織の現状に照らし合わせ、経営トップが「どの市場を、いつまでに目指すのか」という方針を明確にし、専門家とともに現実的なロードマップを引くことが出発点です。
経営の解像度を上げる「予実管理」の運用開始
上場審査において、市場を問わず厳しく見られるのが「予算の蓋然性」です。単に売上目標を掲げるだけでなく、予算と実績の差異を月次で正確に分析し、「なぜズレたのか」「どうリカバリーするのか」を経営陣が把握してアクションに繋げるPDCAサイクルを定着させる必要があります。これまでのどんぶり勘定から脱却し、経営の解像度を上げることが上場後の信頼性に直結します。
労務管理・コンプライアンス課題の「解消」
未払い残業代や不適切な勤怠管理、各種ハラスメントなどの労務・コンプライアンス問題は、IPO審査における最大の障壁です。準備を本格化させるこの初期段階で、ショートレビュー(予備調査)等を通じてリスクを洗い出し、規程の整備や勤怠システムの導入を進め、クリーンな状態を運用に乗せる必要があります。これらを後回しにすると、後々になって上場スケジュールの致命的な遅延を招きます。
上場準備は、会社を「公の器」へと進化させる全社的なプロジェクトです。担当者に任せきりにするのではなく、経営陣自らがコミットし、強力に推進していく姿勢が求められます。
「自社に最適な上場ルート(一般市場かTPMか)を知りたい」
「本格的な準備に向けて、社内体制構築の優先順位を整理したい」
そのような経営者様・IPO準備責任者様に向けて、上場準備の全体像と実践的なノウハウを徹底解説するセミナーを開催いたします。
セミナーのご案内
【上場準備の最初の一歩!経営者が知るべき上場準備のポイント】
本セミナーでは、これからIPO準備を本格化させる企業の経営者様に焦点を当て、最新のIPO市場データや一般市場・TPMの比較、審査でつまずきやすいポイント、内部管理体制の構築方法まで、実務に即した具体的な対策をお伝えします。
■ セミナーの主な内容
・最新IPO市場のトレンドと今後の展望
・自社に合った上場市場の選び方とスケジュールの描き方
・上場審査のポイントとなる「労務管理」「予実管理」の注意点
・経営陣が果たすべき役割と、最適な専門家チームの組成方法
IPOに向けた準備を確実なものにしたいとお考えの経営者様は、ぜひこの機会にご参加ください。
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