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IPO支援コラム
2022年から始めるIPO準備のポイント
東証の市場再編まで、あとわずか!
新規上場社数が125社であった2021年のIPO市場の特徴から、2022年からのIPO準備で今取り組むべきことをお伝えします!
また、近年のIPO市場の特徴もご紹介しておりますので、貴社のIPO準備へとお役立ていただける情報が盛り沢山となっております。
Table of Contents
1.はじめに
2021年のIPO市場は、125社が上場しております。
2021年上半期に関しては、リーマンショック以来で最多の新規上場社数となりました。
また、2022年にも目を向けてみますと、東京証券取引所の新市場区分の導入が2022年4月より予定されております。
今後IPOを検討されている方や、既にIPO準備を進められている方にとっては、
近年のIPO市場の振り返りと今後の市場動向はインプットしておきたいポイントです。
2.2021年のIPO市場の特徴
2021年の新規上場社数は直近10年間の中で最多となりました。特に、2021年上半期はリーマンショック以来、最多の上場社数となりました。
しかし、2021年のIPO市場の特徴は上場社数の多さだけではありません。
2021年は地方市場への上場にも大きな動きがありました。福岡証券取引所(以下、福証)には5社が上場をしており、そのうちTOKYO PRO Market(以下、TPM)からのステップアップ上場が2社、東京証券取引所との同時上場が2社となっております。
注目していただきたいのは、やはりTPMからのステップアップ上場になります。こちらも事例が少しづつ増えてきており、IPO市場で一般的となる可能性も考えられます。
今回は、2021年9月にTPMから福証Q-Boardへステップアップ上場した株式会社Geolocation Technologyについて紹介いたします。
同社は、2020月12月にTPMへ上場後、その9ヶ月後にステップアップ上場している点が特徴的です。
この短期間でのステップアップ上場成功の鍵は2つあると考えられます。
①ステップアップ上場を見据えたJ-Adviserの選定
同社はJ-Adviserとしてエイチ・エス証券と契約をしております。エイチ・エス証券は、J-Adviserでありながら、一般市場において主幹事証券を務めることも可能で、本件においてもQ-Boardへのステップアップ上場の際には主幹事証券として上場のサポートをしております。よって、ステップアップ上場を見据えたJ-Adviserの選定がTPM上場後に短期間でのステップアップ上場を成功させたと考えられます。
②TPM上場時からの入念な準備
福証Q-Boardの形式基準には「九州周辺に本店を有する企業又は九州周辺における事業実績・計画を有する企業」と定められており、同社はTPM上場前の2020年3月に福岡へ支店を開設しております。ここから分かる通り、TPM上場の前段階で、Q-Board上場を念頭において上場準備をしていたことが窺えます。
参考:福岡証券取引所「上場審査基準の概要」https://www.fse.or.jp/stock/criteria.php
3.2022年以降のIPO市場のトレンド
ここでは、2022年のIPO市場のトレンドを3点ご紹介させていただきます。
1点目は、2022年4月4日に予定されている東京証券取引所の市場再編です。現在の「一部」「二部」「ジャスダック」「マザーズ」の4市場から「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場へと変更されます。今後、IPO準備を進める企業はこれらの新市場での上場基準を理解した上で、ターゲットとする市場に向けて上場準備を進める必要があります。
例えば、新興企業向けのグロース市場では、「事業計画及び成長可能性に関する事項」の開示が求められるため、従来のマザーズ市場で求められていた「成長可能性に関する説明資料」との違いを把握しておく必要があります。
2点目は、名古屋証券取引所の市場再編です。こちらも東京証券取引所と同様に2022年4月からの予定で、現状の「一部」「二部」「セントレックス」から、「プレミア」「メイン」「ネクスト」へと変更されます。
従来の地方市場のイメージから刷新して、新しい独自の基準も設けられております。今後は、東京証券取引所との同時上場や、名古屋証券取引所に上場してからのステップアップ上場がより活発になることも考えられます。
3点目は、TPMからのステップアップ上場に関してです。
2021年12月末時点で、通算で5社がTPMから一般市場へステップアップ上場をしております。ステップアップ上場先の市場が東証だけにとどまらず、地方市場であることもポイントとなります。
今後もTPM市場を経由したステップアップ上場は増加していくことが考えられ、IPO市場で一般的となる可能性も考えられます。
4.まとめ
2021年のIPO市場の振り返りと2022年のIPO市場のトレンドをご紹介をしました。
2022年からIPO準備を進める予定の経営者様や、既にIPO準備を進めている経営者様にとっては、2021年のIPO市場の特徴や今後の市場予測を分析し、自社の上場準備に落とし込むことが重要になります。
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