IPOコラム

IPO準備を進めてもIPOできない理由は?IPOに成功する企業・失敗する企業の違い

はじめに

よくある質問に「IPO準備を進めても、IPOできない場合の理由は?」とよく聞かれます。IPO準備のステージにもよりますが、一般的には、事業が予定通りに成長せず、業績が一定水準に満たずに足踏みしてしまう、という理由でIPOを断念するということが多いといわれます。但し、最終的には、「社長(経営者)がIPOを目指すことを諦める」タイミングがIPOを断念するタイミングになります。では、「社長(経営者)がIPOを目指すことを諦める」背景にはどのようなものがあるのでしょう。

上場会社の事例からみるIPO準備の現状

IPOについて本や、HPで調べるとIPO準備に必要な期間は2∼3年と書かれていることが多いですが、実際にIPO準備を始めてから2∼3年で上場する企業は少ないといわれています。IPO準備に5∼6年かけている企業も多く、10年かけて上場に至った企業もあります。
つまり、多くの企業が長期的にIPO準備を行っており、経営者はIPO準備には時間がかかることを理解することが必要になります。

IPOを目指すことを諦める理由

社長(経営者)がIPOを目指すことを諦める、と決断する背景には
・業績が想定通りに伸びない
・証券会社や証券取引所の審査が通らない
・監査法人から適正意見が表明されない
・社内体制が思うように整わない
・IPO準備を担当する適切な人材がみつからない
などの理由で当初想定したスケジュール通りにIPOができない、ということになった場合が多いと考えられます。このような場合に、乗り越えてでもIPOを目指そうと考えるか、あきらめてIPOを断念するか、ということになります。
また、IPO準備を継続できない理由としては、
・IPO準備にかかる費用の負担が重くなった
・本業の業績が伸びないだけでなく根本的に立て直す必要がある
・IPO準備のために中途採用を行ったところ組織がうまく回らなくなった
・IPO準備による体制変更により古参メンバーが退職した
などの理由でIPO準備をいったんストップし、そのままIPOを断念することも珍しくありません。

まとめ

根性論のようになりますが、「諦めたらそこで試合終了ですよ」をIPO準備企業向けに言い換えると「社長(経営者)がIPOを諦めないということが大事」となります。そのためには、予定通りにIPOできた企業から学ぶことも大事ですが、「なぜIPO準備を継続することができたのか」を、10年以上IPO準備を続けてIPOした企業の事例から学ぶのも非常に大事です。

弊社では、IPO準備全般についてのご相談もお受けしております。

実際に事業会社にてIPO準備に携わった(CFOや上場準備責任者等)IPOコンサルタントが在籍しておりますので、気兼ねなくお問合せください。