IPO支援コラム

営業利益3000万円から考えるIPO戦略!! 業績が伸びてからIPO準備を始めたい!は間違え!?

よくある経営者の方のIPO準備のタイミングの考え方

IPO準備を始めるタイミングについて、
経営者の方はよく
「いま進めている新規事業が順調に伸びたら着手したい」
「業績が〇億円になったらIPO準備を始めたい」
「優秀な人が採用できてから始めたい」
などとお話しされます。本当にそのタイミングで良いのでしょうか。
IPOはあくまでも目標ではあっても目的ではありませんので、IPOによって得られるメリットや上場企業であるということを今後の企業経営に活かす、という視点も踏まえて、IPO準備を始めるタイミングをご検討いただく必要があります。

 

営業利益3000万円から上場を果たした事例企業

新規上場というと、ハードルが高いと感じられる経営者様が多いかと思いますが、実際は営業利益3000万円に満たない業績で上場を達成している企業もございます。
そのような企業の特徴は以下の点が挙げられます。
・業績が伸びてから、経常利益が残せるようになってからIPO準備を始めたのではない(成長過程でIPO準備を始めている)
・上場準備を開始したとみられるタイミング以降も業績を継続的に拡大させている
この事例から、IPOにあたっては業績の成長も大事ですが、IPO準備を始めたタイミングというのも大事だということも感じていただけたかと思います。

IPOはあくまでも目標ではあっても目的ではありませんので、IPOによって得られるメリットや上場企業であるということを今後の企業経営に活かす、という視点も踏まえて、IPO準備を始めるタイミングをご検討いただく必要があります。

 

IPOに必要な業績の考え方(証券取引所の求める基準など)

経営者の方から「IPOに必要な業績は?」というご質問を良くいただきますが、東京証券取引所、地方証券取引所ともに、売上が〇億円以上でないと上場できない、という基準はありません。また、証券取引所ごとに必要な時価総額というのはありますが、業種ごとの特性にあわせて、時価総額を満たすために必要な利益の水準は異なってきます。ここでは、10年後に売上〇億円、営業利益〇億円を目指したい、その為に5年後に売上〇億円、営業利益〇億円が必要であり、それぞれを達成するために必要なものは何か、その過程でIPOに必要な業績をクリアできるのか、という視点で考えていただくのが良いのでは、と考えております。

 

自社のIPO準備を始めるタイミングをいつにすべきか

10年後に売上〇億円、営業利益〇億円を目指すために、必要なものは何か?
・資金力が必要な場合、金融機関からの借入だけで十分か、IPOで資金を調達する必要があるか
・優秀な人材を採用する必要があるが、今のままで採用できるか、IPOして認知度、信頼度を高めて採用したほうが良いか
・BtoBビジネスの場合、特に大手企業との取引を行う場合、今のままでも営業上に問題ないか、上場することでBtoB営業に優位に働くのではないか
・BtoCビジネスの場合、一般顧客の視点で、上場会社のほうが安心して顧客はサービスを利用してくれるのではないか
など、中長期的な視点でその計画を実現するためにIPOして上場企業となるタイミングはいつがベストか、と逆算して考えていただきたいです。
そう考えると、おのずと今の業績がどうかではなく、今後の事業計画がどうなっているか、そのプロセスの中にIPO(新規上場)をいつにすべきか、という考えになるのではないかと思います。

 

【webセミナー】 営業利益3000万円から考えるIPO戦略


https://www.funaisoken.co.jp/seminar/076593

【船井総合研究所 宮井 秀卓】