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IPO支援コラム
地方企業が最初にやるべき上場準備や地方企業だからこそのメリット
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はじめに
皆さんは地方企業の上場を非常に高い壁だと感じていませんか?
上場は簡単なことではありませんが、地方だから自社には無理だとあきらめてしまうのは非常にもったいないことです。
今回は地方企業が上場するために最初にやるべき準備について解説致します。
本コラムが御社の上場を目指すきっかけになれますと幸いです。
地方企業の事例紹介
地方企業の上場とは
冒頭でもお伝えいたしましたが、地方企業だからと言って端から自社に上場は無理だと考えてしまうのは非常にもったいないことです。
ここでは上場に関する実際の数字を見ていきましょう。
まずは全国の企業数と東京証券取引所に上場している企業数です。
日本に存在する企業数は267万1,219社
そのうち東京の企業数は全体の約21%の55万9,440社です。
東京証券取引所への上場企業数は3,854社
そのうち本社を東京に置く上場企業数は全体の約51%の1,989社です。
企業が東京に集中しているので、上場会社も東京に多く地方に少ないように感じますが、本社を東京以外に置く企業でも上場会社は約50%あるのです。
上場企業数のの引用
東京証券取引所HP:https://www.jpx.co.jp/listing/co/index.html
企業数の引用(以下の「会社等」の数)
国税局:https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/hojin1998/06.htm
次に地方市場を見ていきましょう。
地方証券取引所のある地域に住んでいない方はあまり馴染みがないかもしれませんが、地方にも証券取引所が存在します。
札幌、福岡、名古屋の証券取引所です。
こちらの地方市場でも一部条件付きの市場もありますが、上場は可能です。
市場名称 | 対象 | 上場企業数 |
札証本則市場 | 制限なし | 48社 |
札証アンビシャス | 北海道に関連のある企業 | 10社 |
福証本則市場 | 制限なし | 93社 |
福証Q-Board | 九州周辺に本店を有する企業又は九州周辺における事業実績・計画を有する企業 | 16社 |
名証市場一部・二部 | 制限なし | 277社 |
名証セントレックス | 制限なし | 14社 |
参考資料
札幌証券取引所HP:https://www.sse.or.jp/listing/list
福岡証券取引所HP:https://www.fse.or.jp/statistics/
名古屋証券取引所HP:http://www.nse.or.jp/listing/number/
次に2019年に東証マザーズに上場した地方企業者数を見ていきましょう。
下図でまとめておりますが、東証マザーズでも1年間で東京以外から上場した企業は12社もあります。
東証マザーズに上場した本社が東京以外の新規上場企業(2019年)
本社所在地 | 社数 |
大阪府 | 4 |
愛知県 | 4 |
三重県 | 1 |
山梨県 | 1 |
福岡県 | 1 |
兵庫県 | 1 |
参考
東京証券取引所HP:https://www.jpx.co.jp/listing/co/index.html
このように地方企業も上場を目指すことは可能です。
ここまで見てきたように、地方企業だからと言って上場が難しいわけではありません。
実際の情報を知ることが重要なのです。
地方企業が上場してよかったことは
ここまでで本社が東京以外でも、上場してる企業、IPOした企業があることがご理解いただけたと思います。
しかし、本社が東京以外の場合、自社と同じ県にある会社、取引のある会社、身近な会社のIPOの話を聞くことがあまりないのは、そこまでメリットがないからではないかと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなことはございません。
地方企業の視点から上場のメリットに触れる前に、一般的に言われる上場メリットを先にお伝えします。
具体的には以下の内容が挙げられます。
・資金調達力の増大と多様化
・代表者の個人保証が外れる、創業者利益の享受
・知名度や社会的信用の向上
・役員・従業員へのインセンティブ付与・福利厚生の充実
・経営・管理体制の構築・強化
・事業承継を前提とした所有と経営の分離
以上を踏まえ、上場した地方企業経営者に聞いた上場してよかった点について一部ご紹介します。
①採用面
知名度の向上
例)地域名×上場企業で検索するとヒットする
求職者の学歴の向上
WEBから採用に関する問い合わせが増加
Iターン、Uターンの中途採用希望者が増加
②戦略面
地方企業の上場は目立つため、差別化戦略になる
例)新聞社からの取材、サービスローンチが記事になる
営業面で有利になる
例)同じ条件の場合上場企業のほうが安心
以上2点などが上場してよかった点であります。
各社メリットと感じる点は異なると思いますが、これら以外にも上場には様々なメリットがございます。
地方企業が最初にやるべき上場準備とは
ここまでは上場企業の情報やメリット等をお伝えして参りました。メリットなどを知った上で上場準備のためにまず初めに取り組むべき上場準備についてお伝えします。
IPOに関する正確な最新情報を入手
地方企業の場合は身近にIPOの経験者が多くなく、直接リアルな体験談を聞く機会がないという場合も多くあります。その為、テレビや新聞などメディアを通じた断片的な情報だけで偏っている場合も見受けられます。
2022年に東京証券取引所の市場が再編されるだけでなく、近年TOKYO PRO Marketへの注目度が高まりつつあるため、それぞれの市場に関する最新の情報を把握した上で自社がどこを目指すべきかを判断する必要があります。
そのため、IPOに関する正確な最新情報を入手することが非常に重要です。
自社の現状把握
IPOに関する情報を入手した上で、IPOを目指すにあたって必要な準備事項について、自社でできている点、できていない点について客観的に判断した上で着手していく必要があります。
まずは、上場会社の水準と自社の現状を比較することで客観的に自社を把握することができます。しかし、あくまで自己判断になってしまうのであいまいに判断してしまう可能性も捨てきれません。
そこでおすすめなのが、弊社のような第三者との面談で自社の現状を客観的に判断してもらうことです。弊社の経営相談ではIPO専門のコンサルタントが簡易的なチェックリストを用い貴社の現状を判断いたします。
是非、現状把握の手段として弊社コンサルタントとの無料経営相談をお申し込みください。
【執筆者:菊池 説希也】
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