IPOコラム

新規上場(IPO)については証券会社より、まず上場経験者に直接聞くのが良い3つの理由

新規上場(IPO)を目指そう、検討しようとしている場合、一般的にまず証券会社に相談される方が多いと思います。証券会社の営業担当の方とコンタクトをとると前向きな姿勢で接してくれるかもしれません。但し、営業担当が定期的にこまめに連絡をして前向きな話をしてくれたとしても、それが主幹事証券として積極的に前向きに考えている、とは必ずしも結びつかないケースがほとんどです。

証券会社との接点がある=主幹事証券ではない

それはなぜかというと、

・証券会社の営業担当はIPO(新規上場)だけでなく、幅広く様々な商品を営業することからIPO(新規上場)に関する知識や経験に個人差がかなり差がある

・証券会社の場合、営業担当、上場準備担当(公開引受)、上場審査担当、と大きく3つの役割で担当が分けられていることが多く、営業担当はあくまでも最初の窓口である

その為、いざ上場準備担当と接点を持つタイミングになったときに、主幹事証券として積極的に検討してくれない、などといった温度差が生じる可能性があります。

主幹事証券を選定するために必要なこと

上場を検討されている経営者とお話しするときに

「〇〇証券の方が熱心に営業してくれているから」

「〇〇証券の方と継続的に接点をもっているから」

主幹事証券はあの証券会社にしようと思っている、と言われることがありますが、

・そもそも営業担当が契約するか否かを決めれるわけではない

・複数の証券会社と比較して選んだほうが良い

・実際に、途中で主幹事証券を変更するケースは珍しくない

ということから複数の証券会社と接点を持ち、証券会社ごとにことなる主幹事証券としての契約までのフローやスケジュールを確認しておく必要があります。

上場経験者に直接聞くのが良い3つの理由

1 具体的な上場までのイメージをもっている

証券会社の営業担当はIPOに関する経験や実績に個人差がありますので、部分的に詳しく知っている、というよりIPO準備段階から、IPOまで一連の流れを経験している、知っている人に聞いたほうが良いです。

2 客観的な視点で伝えることができる

営業スタンスの場合、いざ契約するまでは前のめりに良いことを話してくれるかもしれませんので、現実的に自社にとってのIPOやその為に必要なこと、ネガティブな内容も含めて知っておくには客観的な視点でIPOの経験者に相談するのが良いです。

3 社内で今後どのようなことが起こるか経験している

IPO経験者の場合、IPO準備段階から、IPOまで一連の流れを経験しているだけでなく、社内のメンバーとして、実際に社内で起こった対処しなければならない課題などを数多く経験しています。本当に些細な内容から、会社にとって重要な事項などIPO準備を進める過程で発生しますので、いかに対処しながらIPO準備を継続的に進めていくか、という視点で上場経験者への相談が役に立つはずです。

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