IPOコラム

必見!経営者として押さえておきたいIPO準備の「セオリー」

2回表、自軍の攻撃。ノーアウトでランナー1塁。相手チームの投手は前評判どおりレベルが高く、この試合での大量得点は望めそうにありません。勝つためにはここで何としても先制点が欲しいところーーー。

突然ですが、あなたは高校野球の監督です。この状況で、打席に立つ選手にどんなサインを出すでしょうか?

1. IPO準備にもセオリーがある。

野球について一定の知識がある方なら、おそらく、多くの方が「送りバントでランナーを2塁に進める」と回答するシチュエーションではないでしょうか。なぜか?それが「セオリー」だからです。

野球に限らず、他の競技や囲碁、将棋などにもセオリー、定石、定跡と呼ばれる定番の戦術が存在します。経営においても、3C、5F、4P、SWOT、AIDMA等々、長期に亘って使われ続けているフレームワークが多数あります。

セオリーは、これまで多くの先人達が考え出し、実践してみて、一定の効果が得られたものだけが現代に受け継がれています。まさに知恵の結晶と呼ぶべきもので、これを活用しない手はありません。

IPO準備にも同様に、セオリーがあります。以下に5項目ほど概略を例示しますが、冒頭の送りバントの例と同様、IPO準備に関する知識がある方なら、ほぼイメージできる内容と推察します。

・IPOに向けて、社長の公私混同と思われないような体制整備が大事だ。

・必要な社内規程はたくさんあるけど、組織や意思決定に関する規程を優先して作成するほうが効率が良い。

・労務管理はIPO審査の重点項目だから、外部に依頼して網羅的に課題を洗い出そう。

・IPO想定時期から逆算し、この時期には監査法人を探し始めたほうが良い。

・IPO申請書類の作成をこの時期から始めよう。

2. IPO経験者を先に採用したほうが良い?

ここまでお読みになって、「ということは、IPO経験者を先に採用したほうが良い?」とお考えになった経営者様も多くいらっしゃることでしょう。

もちろん、スムーズに経験者が採用できればそれに越したことはありません。

しかしながら、昨今の人手不足や、転職市場におけるIPO経験者採用の難易度を考慮すると、「まずは経験者の採用から」というのは最適解ではないかもしれません。社内に知見がない領域については、コンサルタント等、外部の力を活用してノウハウを吸収していくことをお勧めします。

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