IPOコラム

IPO準備会社にとってのIT戦略のメリットについて

1.はじめに

 皆様は上場時期を決めて、IPOに向けた対応スケジュールを決めていると思いますが、その中にIT戦略も織り込まれていますか? 

 ITについてはよくわからない、社内にITが詳しい人材がいない等の理由によりIT戦略を策定していないIPO準備会社は多いです。

 これからの経営にとってITは重要であると皆様は感じていると思います。IPOを実現するにあたっても同様です。よって、今回はIPO準備会社にとってIT戦略があることによるメリットについて解説させていただきます。

2.IT戦略とは

 IT戦略は目的によってその内容が変わります。業務の有効性や効率性を目的とするIT戦略はいかに生産性を向上させるかという視点のIT戦略で「守りの戦略」になります。一方、事業成長を促すIT戦略があります。こちらはマーケティングを中心とし、売上を拡大するという視点のIT戦略で「攻めの戦略」になります。さらにAIやIoT等を活用して、顧客行動を分析し、さらなる売上拡大をめざす戦略も見受けられます。

3.IPO準備会社にとってのメリット

 IPO準備会社は上場会社と同様に内部管理体制を適切に構築し運用していかなければなりません。現在はITなくしてはその実現は難しいため、上場スケジュールに合わせたIT導入計画を策定することにより、無駄なく計画通りに上場する可能性が高くなります。なぜなら、ITを導入するためには具体的に自社の内部管理体制を把握し、問題点を検証し、リスクに対するコントロールがあるかどうか、業務改善が行えるかどうかを確認する必要があるため、内部管理体制の構築・運用の実行性が高まるからです。例えば、全社最適視点でシステムを変更することにより、月次決算早期化を実現したり、ワークフローシステムを導入することにより承認フローを見える化し、意思決定のスピード化を実現することがあげられます。

 次に、上記の生産性向上にともなうコスト削減効果もありますが、攻めのIT戦略を実行することにより、さらなる企業成長を促し、上場基準の形式基準をクリアにすることが可能となります。こちらは業務の見える化とKPI等の数値管理が容易になることによりPDCAサイクルを回すことにより、業績達成が行える仕組みができるからです。業績があがらずに上場できないケースを回避することができます。

 最後に、PRでIT戦略を前面にアピールすることで、自社の事業が成熟産業であったとしても高いPERがつくことにより、資金調達を有利にすることができます。

4.最後に

IPO準備会社にとってのIT戦略のメリットを感じていただきましたでしょうか?

もし、IPO会社にとってIT戦略を策定するにあたって留意すべき事項や策定のポイントを解説したセミナーを株式会社エッグシステムと行いますので、興味がある方は是非ご参加ください。

■セミナーのご案内■
タイトル:IPO準備会社向け|経営者視点でIT戦略を進めるために必要なIT統制 
日時:

・2022年12月7日(水)12時00分~13時00分
料金:

無料


開催方法:オンライン形式

https://peatix.com/event/3399577/view

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