【IPO最新動向】グロース市場のハードル急上昇とTOKYO PRO Market活用術

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執筆者船井総研 IPO支援室
コラムテーマIPOの基礎知識,IPOミートアップ
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上場準備を進める中で、以下のような課題や葛藤に直面される経営者様が増加傾向にあります。

  • 「当初計画していた上場スケジュールから遅れが生じている」

  • 「監査法人や証券会社による審査ハードルが上がり、準備が難航している」

  • 「グロース市場を目指しているものの、求められる時価総額が高まっており、戦略の再構築が必要かもしれない」

現在、多くの上場準備中の企業様が同様の壁に直面されており、上場準備における「ターゲット市場」や「スケジュール」の再検討が活発に行われております。

2026年上半期の最新データをもとに、現在のIPO市場における構造変化と、その中で新たな選択肢として存在感を増している「TOKYO PRO Market(TPM)」の活用戦略について解説いたします。

2026年上半期データに見るIPO市場の構造変化

2026年上半期(1月〜6月)における一般市場への新規上場企業数は17社となり、前年同期の28社から11社減少いたしました。特に、成長企業が中心となる東証グロース市場への新規上場は、前年同期の18社から11社へと減少しております。

こうした上場社数減少の背景には、主に以下のような市場環境の変化が存在すると考えられます。

グロース市場への新規上場における「時価総額」の目線感

東証により公表されたグロース市場の上場維持基準100億円をきっかけに、現場のリアルな声として、主幹事証券会社によっては「上場時に時価総額100億円、200億円、場合によっては300億円を目指せる会社でないと主幹事証券としての対応が難しい」と言われるケースも耳にするようになってまいりました。結果として時価総額100億円未満のいわゆる「小型IPO」は今後減少するものとみられ、売上や利益規模が拡大途上にある企業にとっては、グロース市場への直接上場のハードルが一段と高まっていると推測されます。

ガバナンス・内部管理体制への要求水準の進化

東京証券取引所および関係機関からは、新規上場企業に対する不正リスク対応や実効性のある内部通報体制の整備など、ガバナンス強化に向けた具体的な要請が提示されています。単に形式的な規定を揃えるだけでなく、運用の実効性を証明することが強く求められるため、審査プロセスの長期化や準備負担の増加につながるケースが散見されます。

存在感を増す「TOKYO PRO Market」という戦略的選択肢

一般市場へのハードルが高まる一方で、大きな注目を集めているのがプロ投資家向け市場である「TOKYO PRO Market(TPM)」です。

2026年上半期におけるTPMへの新規上場企業数は24社となり、東証グロース市場の11社を大幅に上回る結果となりました。2025年通期においてもTPM(46社)がグロース市場(41社)の新規上場数を上回っており、この傾向は定着しつつあります。

なぜ今、多くの企業がTPMを選択するのか?

TPM上場企業140社の開示データを分析した調査によると、上場目的の第1位は「社会的信用力・知名度の向上」(100%)、第2位は「一般市場への準備・ステップアップ」(約94%)、第3位は「人材採用・確保の強化」(約76%)となっております。

(画像:TOKYO PRO Market上場企業の「上場目的」および「成果」に関する開示データ140社分を船井総研で集計)

TPMは「一般市場を断念した企業の迂回路」ではなく、「社会的信用やガバナンス体制を早期に確立し、将来的な一般市場上場へ向けた確実な準備・加速の場」として機能していると言えるでしょう。

実際、TPM上場後の成果に関する分析(72社対象)では、以下のような実質的な効果が報告されています。

  • 事業・収益の拡大(約55%): 上場企業としての客観的信用力を背景に、大手企業や行政との新規取引がスムーズ化。

  • 人材採用・確保の成果(約54%): 東証上場というステータスが安心感を与え、応募倍率の増加や即戦力・有資格者の獲得に即効性を発揮。

  • 内部管理・ガバナンス強化(約41%): 適時開示や決算早期化の実践を通じ、属人的経営からの脱却と業務プロセスの見える化が実現。

(画像:TOKYO PRO Market上場企業の「上場目的」および「成果」に関する開示データ140社分を船井総研で集計)

例えば、2025年4月にTPMへ上場されたナウビレッジ株式会社様(マーケティング支援事業)では、公的市場への上場を通じて客観的な信頼性を確保され、行政機関や外資系企業への支援拡大ならびに採用強化という成果を収められています。


「グロース直接か、TPM経由か」悩める経営者のための特別イベント開催

「自社にとって最適な上場ルートはどちらなのか」

「TPMを経由することで、本当に次のステップ(グロース等)へのスピードが上がるのか」

そのような疑問をお持ちの経営者様に向けて、船井総合研究所では、直近に新規上場された2名の現役経営者をお招きした限定ミートアップイベントを開催いたします。

ご登壇いただくのは、2025年12月に東証グロース市場へ上場された株式会社フツパー 代表取締役兼CEO 大西洋 氏と、2025年4月にTOKYO PRO Marketへ上場されたナウビレッジ株式会社 代表取締役社長 今村邦之 氏です。

グロース市場とTPM、それぞれの市場へ直近で上場されたお二人だからこそ語れる、上場準備のリアルな現場や苦労、そして上場後の実質的な成果についてお話しいただく予定です。

「IPO実現ミートアップイベント」開催概要

本イベントは、上場を目指す経営者様40名限定のクローズドな場となっております。過去2回はいずれも事前満員御礼となり、早期に申込みを締め切らせていただきました。同様の悩みを抱える経営者同士での情報交換・ネットワーキングの場としてもご活用いただけます。

  • 日時: 2026/10/07 (水) 17:00~19:00

  • 場所: 船井総研グループ 東京本社 サステナグローススクエア TOKYO(八重洲)

  • 会費: 7,000円

  • 定員: 経営者様 40名限定(先着順)

【ゲスト講師】

① 株式会社フツパー 代表取締役兼CEO 大西洋 氏(2025年12月 グロース市場上場)

② ナウビレッジ株式会社 代表取締役社長 今村邦之 氏(2025年4月 TOKYO PRO Market上場)

▼ 詳細・お申込みはこちら(公式ページ)

https://www.funaisoken.co.jp/seminar/141636

おわりに:経営コンサルタント・J-Adviserとして

現在、IPO準備においてスケジュールや方針の見直しに直面されている経営者様も、決して焦る必要はございません。市場環境の変化を正しく把握し、自社の成長フェーズに最も適合するアプローチを選択することが、中長期的な企業価値向上の最善手となると考えられます。

船井総合研究所は、経営コンサルティング機能とJ-Adviser(上場審査・モニタリング機関)としての専門知識を併せ持ち、貴社の持続的な成長(サステナグロース)を多角的にサポートいたします。

まずは本イベントにて、最新の一次情報とリアルな体験談に触れていただき、貴社の上場戦略を見直す機会としてお役立ていただけますと幸いです。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

 

 

 

 

 

 

執筆者 : 船井総研 IPO支援室

中堅・中小企業のIPO支援に特化した専門家集団です。証券会社出身者等の知見を活かし、具体的な実行プランの策定から審査通過まで一貫して伴走。優先順位を明確にした支援で、確実な上場実現をサポートします。