IPO支援コラム

クリングルファーマ株式会社 IPO(新規上場)承認

新規上場承認 クリングルファーマ株式会社

2020年11月24日にクリングルファーマ株式会社の東証マザーズへの上場が承認されましたので、概要などをまとめました。
主な事業は HGF(肝細胞増殖因子)タンパク質を用いた難治性疾患の治療薬の研究開発です。

【会社名】:クリングルファーマ株式会社
【代表取締役】:安達 喜一
【年齢】:53歳
【社員数】:6名(2019年)
【事業内容】: HGF(肝細胞増殖因子)タンパク質を用いた難治性疾患の治療薬の研究開発

【HP】:https://www.kringle-pharma.com/
【上場承認日】:2020年11月24日
【上場予定日】:2020年12月28日
【上場市場】:東京証券取引所マザーズ

【業績】:2019年9月期(単体)
売上高:0
経常利益:△302,050

【主幹事証券】:野村證券
【監査法人】: EY 新日本有限責任監査法人

【特徴】
HGF医薬品の実用化を目指す創薬バイオベンチャー企業。
難治性疾患、すなわち「症例数が少なく、原因不明で、治療法が確立しておらず、生活面への長期にわたる支障がある疾患」に対する治療薬の研究開発を目指す大学発バイオベンチャーとして設立された。
2019年9月期の売上高は0円であり、2020年9月期(単体※1)において丸石製薬株式会社との間で締結した「KP-100IT の独占的販売許諾等に関する契約書」に基づく契約一時金を売上として計上しており、売上高467百万円を計上している。

※1:https://www.kringle-pharma.com/wp-content/uploads/2020/11/201124_2021%E5%B9%B4%EF%BC%99%E6%9C%88%E6%9C%9F%E3%81%AE%E6%A5%AD%E7%B8%BE%E4%BA%88%E6%83%B3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%EF%BC%89.pdf

【沿革】
2001年12月 医薬品、遺伝子治療に関する研究開発を事業目的として、大阪市北区にクリングルファーマ株式会社(資本金10,000千円)を設立
2002年8月 本社を大阪市北区から大阪市中央区に移転
2004年7月 本社を大阪市中央区から大阪府豊中市に移転
2004年10月 大阪府茨木市に研究所を開設
2005年5月 中村敏一氏(当時:大阪大学大学院医学系研究科教授)より、HGF(Hepatocyte Growth Factor:肝細胞増殖因子)タンパク質の開発実施権の許諾を得て、新規パイプラインとして開発を開始(開発コード:KP-100)
2007年6月 GMP*準拠によるKP-100原薬(HGFタンパク質を主成分とする原薬)を量産する製造方法を確立
2007年7月 HGFに関する基礎研究*を目的として国立大学法人大阪大学にクリングルファーマ再生創薬研究部門を開設(2012年3月に閉鎖)
2007年11月 HGFからなる動物用医薬品の早期実用化を目的として、日本全薬工業株式会社と共同研究契約及びライセンス契約を締結
2008年10月 ノルウェーにおいて、KP-100を主成分とする製剤(ChronSeal®)について、皮膚潰瘍患者を対象とした第Ⅰ/Ⅱ相試験を開始
2008年10月 米国において、慢性腎不全患者を対象とするKP-100の第Ⅰa相試験を開始
2008年12月 皮膚領域の臨床開発の円滑な推進を目的として、スウェーデンにKringle Pharma Europe AB(連結子会社)を設立(2011年3月に清算)
2009年1月 スウェーデンにおいて、皮膚潰瘍患者を対象としたChronSeal®の第Ⅰ/Ⅱ相試験を開始
2009年7月 米国における、慢性腎不全患者を対象とするKP-100の第Ⅰa相試験を終了
2010年8月 ノルウェー及びスウェーデンにおける、皮膚潰瘍患者を対象としたChronSeal®の第Ⅰ/Ⅱ相試験を終了
2010年9月 米国において、慢性腎不全患者を対象とするKP-100の第Ⅰb相試験を開始
2011年12月 日本において、筋萎縮性側索硬化症(以下、「ALS」という)患者を対象としたKP-100ITの第Ⅰ相試験*を開始
2012年4月 米国における、慢性腎不全患者を対象とするKP-100の第Ⅰb相試験を終了
2012年6月 本社を大阪府豊中市から大阪府茨木市に移転
2014年6月 日本において、脊髄損傷急性期患者を対象としたKP-100ITの第Ⅰ/Ⅱ相試験を開始
2014年11月 日本において、声帯瘢痕患者を対象としたKP-100LIの第Ⅰ/Ⅱ相試験(医師主導)を開始
2015年3月 日本における、ALS患者を対象としたKP-100ITの第Ⅰ相試験を終了
2016年5月 日本において、ALS患者を対象としたKP-100ITの第Ⅱ相試験*(医師主導)を開始
2016年11月 日本における、声帯瘢痕患者を対象としたKP-100LIの第Ⅰ/Ⅱ相試験(医師主導)を終了
2018年6月 当社が製造した組換えヒトHGFタンパク質を株式会社リプロセルより研究用試薬として販売開始
2018年10月 日本における、脊髄損傷急性期患者を対象としたKP-100ITの第Ⅰ/Ⅱ相試験を終了
2019年9月 厚生労働省が脊髄損傷急性期を対象とするKP-100ITを希少疾病用医薬品として指定
2020年3月 東邦ホールディングス株式会社との資本業務提携を通じて、脊髄損傷急性期を対象とするKP-100IT医薬品の卸売流通体制を構築
2020年4月 米国クラリス・バイオセラピューティクス社とライセンス及びKP-100原薬の供給契約を締結
2020年7月 日本において、脊髄損傷急性期患者を対象としたKP-100ITの第Ⅲ相試験*を開始
2020年8月 丸石製薬株式会社との資本業務提携を通じて、脊髄損傷急性期を対象とするKP-100IT医薬品の販売体制を構築