IPOコラム

Cross E(クロスイー)ホールディングス株式会社 IPO(新規上場)承認

長崎県に本社を置くCross E(クロスイー)ホールディングス株式会社の福岡証券取引所Q-Board市場への上場が、2024年7月26日に承認されましたので、概要などをまとめました。

【会社名】  Cross E(クロスイー)ホールディングス株式会社
【代表取締役社長】 松尾貴
【社員数】69人(連結)
【事業内容】ハウステンボスや公共施設等の施設管理および廃棄物焼却炉や資源リサイクル施設等の建設、
産業用機械等の設置工事業  
【HP】https://cross-e-hd.co.jp/
【上場承認日】2024年7月26日
【上場予定日】2024年8月29日
【上場市場】Q-Board市場
【業績】2023年9月期(連結)
 売上高2,814,274千円
 経常利益343,522千円
【主幹事証券】Jトラストグローバル証券株式会社
【監査法人】有限責任監査法人トーマツ

【特徴】
連結子会社2社との計3社から構成される純粋持株会社であり、建設及び機械設置工事事業並びにファシリティ・マネジメント事業を主たる事業としております。

建設及び機械設置工事事業は、「産業用機械の設置工事分野」と「建物・構造物建設工事分野」に分かれます。産業用機械の設置工事分野では、廃棄物焼却・資源リサイクル施設や製造工場のプラント機器据付工事を自治体と民間企業向けに行っています。建物・構造物建設工事分野では、ハウステンボス株式会社を含む民間企業や自治体向けに各種施設の建設を行っています。ファシリティ・マネジメント事業では、ハウステンボス株式会社のテーマパークや宿泊施設、長崎県や佐世保市の公共施設などの管理業務を行っています。

建設及び機械設置工事事業については、沖縄、鹿児島地区の廃棄物処理施設の大型工事を受注し、工事を開始し、また、前期から継続している四国、山陰地区の工事とあわせ順調に進捗しております。ファシリティ・マネジメント事業については、資材や人件費の上昇はあったものの、コストの上昇分の管理受託価格への反映することができております。またハウステンボス株式会社の株主の変更がありましたが、引き続き総合管理契約の継続となり、そのほかの自治体及び民間施設も含め計5件の総合管理契約も継続となりました。

以上の結果、直前期である2023年9月期の売上高は2,814,274千円円(前年同期比29.9%増)、営業利益は337,890千円(前年同期比24.9%増)、経常利益は343,522千円(前年同期比21.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は247,804千円(前年同期比23.7%増)となりました。

長崎県に本社を置く企業のIPOは5年ぶりであり、福岡証券取引所への単独上場は2019年に上場した株式会社ピー・ビーシステムズ以来となっております。

福岡証券取引所では、2024年12月にFukuoka PRO Market(福岡プロマーケット)を開設予定であることから、今後より一層九州地方のIPOが盛り上がることが期待できます。

【株主構成】

株主構成としては、株式会社エイチ・アイ・エスが93.33%、代表取締役かつ子会社の取締役である松尾貴氏が1.60%、取締役かつ子会社の取締役である鶴田修一氏が0.67%、取締役かつ子会社の取締役である天羽邦久氏が0.53%、子会社の取締役である小川幸男氏が0.53%となっております。 

またストックオプション制度を採用しており、過去1回の新株予約権を発行しております。第1回新株予約権は、ハウステンボス・技術センター株式会社が発行したものであり、新株予約権に係る義務は、ハウステンボス・技術センター株式会社が単独株式移転によりCross Eホールディングス株式会社を設立した日(2022年11月1日)にハウステンボス・技術センター株式会社からCross Eホールディングス株式会社に承継されております。

【沿革】

1992年3月ハウステンボス株式会社が長崎県佐世保市にハウステンボスを開業
1995年9月ハウステンボス株式会社施設部を分社化し、ハウステンボスの施設管理を主な事業目的として
ハウステンボス・技術センター株式会社に設立
2003年2月ハウステンボス株式会社が会社更生法申請を行い東京地方裁判所より開始決定を受ける
ハウステンボス・技術センター株式会社は対象外となる
2004年6月野村證券グループの野村プリンシパルファイナンス株式会社が、ハウステンボス株式会社の全株式を取得し、
経営再建を開始
2004年11月ハウステンボス株式会社がハウステンボス・技術センター株式会社の100%親会社となる
2010年3月ハウステンボス株式会社株式を野村プリンシパルファイナンス株式会社が株式会社エイチ・アイ・エスと
九州財界5社に全部譲渡し、ハウステンボス株式会社は株式会社エイチ・アイ・エスの子会社となる
2017年12月ハウステンボス・技術センター株式会社が株式譲受により西日本エンジニアリング株式会社の全株式を取得し、
完全子会社化
2018年12月株式会社エイチ・アイ・エスがハウステンボス・技術センター株式会社の100%親会社となる
2022年11月単独株式移転による純粋持株会社としてCross Eホールディングス株式会社を設立

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